今回は、離婚時の財産分与における権利と義務を解説します。
離婚を考えている、または進行中の方々は、この記事を参考に自身の財産分与に関して正確に理解し、正しい手続きを行ってくださいね。
□財産分与の種類
財産分与には主に3つの形態が存在します。
それぞれの形態は、配偶者間の経済的な公平を保つことを目的としています。
1:清算的財産分与
清算的財産分与は、結婚生活中に築かれた財産を公平に分割します。
たとえば、一方が家事を担当し収入がなかった場合でも、その貢献を認め、財産分与の対象とします。
この方式では、夫婦の共同財産について、それぞれの貢献に応じて分配が行われます。
2:扶養的財産分与
扶養的財産分与は、離婚後に経済的困窮が予想される配偶者を支援するための方法です。
病気や高齢等、働くことが困難な状況にある配偶者に対し、経済的支援を提供します。
これにより、離婚後も生活の基盤の維持が可能になります。
3:慰謝料的財産分与
慰謝料的財産分与は、離婚の原因を作った配偶者が相手に対して慰謝料を含めた形で財産を分与する方法です。
不貞行為や家庭内暴力が原因で離婚が進められる場合に適用され、精神的苦痛に対する賠償として機能します。
□家を財産分与するときの方法
家を財産分与する際には、いくつかの選択肢があります。
これらの選択肢を理解し、自身の状況に最適な方法を選ぶことが重要です。
*売却して代金を分ける
不動産を市場に出して売却し、得られた代金を分割するのは最も一般的な方法です。
この場合、双方が財産から手を引く形となり、金銭でその価値を分け合うことになります。
売却代金は、まず住宅ローンの残債返済に充てられ、残額が財産分与として分配されます。
この方法の利点は、両者が新たな生活を始めるための資金を確保できる点です。
しかし、市場の状況によっては予想より低い価格でしか売却できないリスクも伴います。
*一方が住み続け、他方が価値の半分を受け取る
不動産を売却せず、一方が住み続ける方法もあります。
この場合、住み続けない方は不動産の市場価値の半分を金銭で受け取ります。
ただし、この方法は住宅ローンの残債がある場合には、さらに複雑な手続きが必要になることがあります。
□まとめ
この記事では、財産分与の基本的な形態と家を分与する際の具体的な方法を解説しました。
離婚は精神的にも財政的にも大きな影響を与えるイベントですが、適切な知識を持つことで、より良い決断が可能になります。
今後の生活において最適な選択を行うために、ここで得た情報を活用してください。
当社は、お客様のニーズに合わせた売却方法をご提案しますので、離婚後に家の売却を考えている方は、ぜひご相談ください。