競売と比べて、任意売却は、売却価格が安定しやすい、プライバシーが守られるなどのメリットがあります。
しかし、任意売却は、債権者の同意を得る必要があるなど、いくつかの条件があります。
この記事では、任意売却できないケースを事例で解説することで、任意売却ができない可能性を知り、失敗を防ぎ、正しい判断をするための情報を提供します。
□任意売却とは？
任意売却は、住宅ローンの返済が困難になった場合に、競売にかけられる前に、債権者の同意を得て不動産を売却する方法です。
競売と比較して、任意売却には多くのメリットがあります。
＊任意売却のメリット
1:売却価格が安定しやすい
競売の場合、売却価格は市場価格よりも安くなる傾向があります。
一方、任意売却では、債権者と交渉して売却価格を決めるため、市場価格に近い金額で売却できる可能性があります。
2:プライバシーが守られる
競売の場合、不動産の情報が公開され、不特定多数の人に見られることになります。
一方、任意売却では、プライバシーが守られます。
3:精神的な負担が軽減される
競売の場合、手続きが複雑で、精神的な負担が大きくなります。
一方、任意売却では、専門業者に依頼することで、手続きをスムーズに行えます。
＊任意売却の条件
しかし、任意売却は、債権者の同意を得る必要があるなど、いくつかの条件があります。
1:債権者の同意が必要
任意売却を行うには、債権者の同意を得る必要があります。
債権者は、任意売却によって回収できる金額が競売よりも少ないと判断した場合、同意しない可能性があります。
2:売却活動が難しい場合がある
競売の場合、不動産会社が売却活動を行います。
一方、任意売却では、売却活動を行う必要があります。
物件の条件や市場状況によっては、売却活動が難しい場合があります。
3:時間的な制限がある
任意売却は、債権者が競売手続きを開始する前に完了させる必要があります。
時間的な猶予がない場合は、任意売却が難しい場合があります。
.png)
□任意売却できないケースを事例で解説
任意売却は、競売を防ぐ有効な手段ですが、必ず成功するとは限りません。
以下に、任意売却できないケースを5つの事例で解説します。
1:共同名義人や連帯保証人の同意を得られない場合
不動産が共同名義で所有されている場合や、連帯保証人がいる場合、任意売却を行うには、共同名義人や連帯保証人の同意を得る必要があります。
例えば、夫婦で住宅ローンを組んでいる場合、夫が任意売却を希望しても、妻が同意しなければ、任意売却はできません。
2:債権者が任意売却を認めない場合
任意売却を行うには、債権者の同意が必要ですが、債権者は、任意売却によって回収できる金額が競売よりも少ないと判断した場合、同意しない場合があります。
例えば、債権者が、競売でより多くの金額を回収できると判断した場合、任意売却を認めないことがあります。
3:時間的な猶予がない場合
任意売却は、債権者が競売手続きを開始する前に完了させる必要があります。
時間的な猶予がない場合は、任意売却が難しい場合があります。
例えば、債権者が競売手続きを開始した後に任意売却を申し出た場合、債権者は、競売手続きを中止する義務はありません。
4:売却活動が適切に行われない場合
任意売却では、債権者の同意を得た上で、不動産を売却する必要があります。
売却活動が適切に行われない場合、任意売却は成功しません。
例えば、不動産の価格が市場価格よりも高く設定されている場合や、売却活動が不活発な場合、任意売却は成功しません。
5:本人確認ができない場合
任意売却を行うには、本人確認書類が必要となります。
本人確認書類が不足している場合、任意売却はできません。
例えば、借主が死亡している場合、相続人による本人確認書類が必要となります。
相続人が複数いる場合は、全員の同意を得る必要があります。
.png)
□まとめ
任意売却は、競売と比べて多くのメリットがある一方で、債権者の同意を得る必要があるなど、いくつかの条件があります。
任意売却を検討する際には、これらの条件を理解し、事前に対策を講じることで、任意売却を成功させられます。
任意売却ができない可能性を認識し、事前に対策を講じることで、任意売却を成功させられます。
